2008
お久しぶりです。留守の間にも色々な方に訪問していただき、ありがとうございます。
今日からバリバリとまでは言えませんが、できる範囲で更新していきたいと思います。
復活第一弾はアクト。またまたひっそり「荊、ふみしめて」と「致死量のキス」と同設定です。読んでなくても読めますが。
公式ブログでクラトの相手はアキだと発表されたにも関わらず、鬱シリーズとでも名づけようかと思うほど、アクト→アキ→クラト→カヤナがあたしの中でインプットされてしまっているようです。だってめっちゃカヤナよりだったよね、クラト。黒でどこまで挽回するかに期待。
そしてあたしはどこまでアクトを不幸にしたいのか。いやいや、好きですよ、アクト。
クラトルートの救世主、白で出てきた中で一番好きと言っても過言じゃないかもしれない。
だけど、このお題をみて浮かんだのがこの話で、もう少し明るい話に変えようかと頭を捻ってみたんですが、どうにも思いつかず。
お題も7つクリアしたので、今後はもう少し明るいラブラブを書いてみたい!という野望はあります。
いや、野望だけは常にあるんですけどね。このサイトほぼアクトとタカミに偏ってるんですけど、お越しいただいている方はどんな話がお好みなんでしょうか?自分の好みだけで書くと、思い切り偏りそうで・・。
2000番も超えたのでアンケートでもとりたいところなんですが、設置方法がよくわからないので拍手かコメントで『アクト』とか『シン』とか一言いただけるとありがたく思います。シチュエーションの希望があれば、そちらも是非。参考にさせていただきたいと思います。
それではSSは続きからどうぞ。
「よぉ、やってるか」
片手を上げて入ってきたのは、このごろすっかり見慣れた姿。
「またお前か、アクト」
こんにちは、とアキが返すよりも、一瞬早くカヤナが声をかけた。その声には呆れが滲んでいて、アクトは少しムッとした顔になる。
「俺じゃ悪いか」
「悪くはないが、最近お前しょっちゅうここに来ているだろう。仕事はどうした」
「監視も俺の仕事だ」
カヤナとアクトがやりあうのを苦笑混じりで眺めながら、アキは鍛冶の準備を始める。
カヤナの言うとおり、最近アクトはほぼ毎日というくらいの頻度でアキのところへ訪れていた。監視の任務の時はもちろんだが、それ以外のときにも夜か朝に必ず顔を出す。特に何をするわけでもなく、他愛もない話を少しして帰るアクトをカヤナは怪訝がっていたが、アキはアクトの気遣いに気付いていた。
アクトが頻回に顔を出すようになったのは、タカマハラ軍がヤスナの首都へ近づいているという噂を耳にしてからだったから。自分では普通にしているつもりではあったけれど、考え込むことが多くなっているとカヤナにも指摘されてしまった。アクトにはきっとお見通しなのだろう。ひとつの体を共有しているカヤナよりも、ひょっとしたらアキ自身よりも正確に、この胸の中にあるどうしようもない寂しさと痛みを理解しているのはアクトかもしれない。
そうでなければ、きっとアキを見るときにあんな目をしない。
あんな、痛くてたまらない、という目を。
「じゃあ、俺帰るから」
「気をつけて」
日が沈み、月が昇った頃、アクトが腰を上げる。
扉のところまでアキが見送ると、扉の先でアクトが振り返った。銀糸の髪が、月の光をうけてきらきらと光るその光景に、アキは目を奪われる。
この人はすごく綺麗だ。繊細で、優しい。
最近アクトを見ると、アキは胸が引き絞られるような痛みが走る。カヤナと3人で話をしているときは平気なのに、こうして見詰め合ってしまうと駄目だ。
薄紫の瞳を通して、別の人の面影を追ってしまう。その瞳に映る景色も感情も違うと頭では分かっているのに。
アキの痛みをまるで自分の痛みのように、アクトが眉を顰める。あぁ、とアキは溜息のように息を細く吐く。
ごめんなさい、と言えば、アクトはきっと怒るだろう。
見上げれば欠けたルア。
もっと明るければいいのに。
そうすれば、鮮やかに銀糸と紫苑の瞳が浮かび上がって、彼を重ねることもないかもしれないのに。
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月に照らされたアクトはきっと綺麗だろうなぁという妄想から産まれた話。
公式でも太陽がクラトで、月がアクトのイメージって言ってたので。
ところでアキとカヤナはまたひとつの体になるんですね。
今までは2人のつもりで書いてたよー!というわけで、慌ててこちらは修正。
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主人公至上主義でつっぱしります。
妄想癖はありますが、発想が貧困なのでリクエストいただければ嬉しいです。(リクエストや感想は拍手やコメントでお願いします)
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